2026.02.20
現状整理・財務分析
制度化の勝者
理念は時に制度化されます。私が会計士として仕事を始めてから15年の間に、3回大きな制度化を傍観しました。いずれも、導入前後は大騒ぎ、その後は仕組みの中に埋め込まれ価格競争に陥いるという流れは変わりません。これは制度化の結果、個別の企業にとっては武器から公共財、制約条件となった結果と見ています。私が興味を持ったのは、その時「誰が受益したのか」です。
理念時代から関与していた方々は理念の話から導入プロセスの話に急展開する流れについていけず、疲弊しているように見えました。盛り上がった後に参入した方々のうち、プロセスの工業化に成功した方々が利益を得たように感じます。会計制度は投資家に対する情報開示に収斂し、他社比較が前提となります。個別企業ごとの自由演技に寄りがちな理念時代の方々よりも、シンプルに制度に的を合わせるエンジニアの方が適合するのかもしれません。
制度化は公共の利益を追求するものであり、多くの企業にとっては単なる「増税」でしょう。影響が深刻なのは、それまでの武器が標準化されてしまう制度化以前からコミットしていた組織や個人です。