Corporate Development

2026.02.18 M&A・事業承継

案件組成

M&Aの急所は何か、と尋ねられた時、私は「目的の定義」と答えます。
M&Aは企業価値向上の一手段に過ぎません。「その案件は企業価値向上のどのパーツなのか」という問いに答えられない案件は、事後測定ができません。測定できないものは評価できず、結果はうやむやになります。規律のないところに再現可能な結果はありません。

M&Aの急所を「PMI」とする見解もあります。これは設計で定義されるべき目的の不在を、運用で解決しようとする試みです。戦略上の失敗を戦術上の努力で代替することはできません。

案件組成は対象企業を探すことではありません。どの事業を強化し、どの事業を放棄するのか。その手段はM&Aなのか。これらの解が定まった段階で対象企業は絞り込まれ、案件組成は完了しています。目的の定義がなければ相手を説得することはできません。「専門家が作ったロングリストの最上位に載っていたから」というのは最悪の口説き文句です。